「諸君!」です。
総裁選の最中の鼎談です。
伊藤敦夫×宮崎哲弥×上杉隆

(略)
 宮崎 さて、いよいよ政局の話題に移りましょう。遠からず総選挙を迎えるわけですが、はたして政権交代は……。
伊藤 ちょっと待って下さい。その前にひとつ言っておきたいのは、新総裁が決まる前から自民党幹部たちが「X日解散、Y日総選挙」という情報をリークして解散風を煽るのって、おかしいと思いません?
解散権は総理大臣の専権事項なんだから、あくまで新総裁が自分の意志で決めることでしょう。にもかかわらず総裁選の段階で解散説が一人歩きしていること自体、非常におかしなことです。そこには「総裁選の熱気が冷めないうちに総選挙をやっちまえば、有権者なんていくらでも誤魔化せる」という発想が透けて見えます。国民を小馬鹿にしているという意味でも、看過できません。
上杉 そうですね。麻生氏としても、何年も雌伏してようやく得た総理の座を、宇野宗佑“指三本”総理よりも短い在任期間で手放すのは納得し難いはず。また、麻生氏には「小沢氏と党首討論をやりたい」という意欲もある。党首討論で民主党を軽く叩き、内閣支持率を上昇基調に乗せてから選挙に臨みたいという目算ですね。さらに、解散風を煽っている張本人たる古賀誠・選対本部長と麻生氏はともに福岡県を地盤とする「川筋者」同士、いわく言い難い確執があって、古賀氏のプランにハイそうですかと肯首するとも思えない。
麻生氏としては、給油法案を可決し、景気対策として補正予算を打った上で本予算案も出し、小沢氏との論戦の模様を国民に見せながら「われわれは真面目にやってるのに、小沢民主党はこんなに邪魔する」とアピールしながら解散……というシナリオを描いていると思います。
宮崎 それは不可能だと思うね。特異なキャラクターによる麻生人気がたとえしばらく続いたとしても、国内外の経済状況が今後急速に悪化することに鑑みれば、そう長く解散日程を引っ張れないのは確実でしょう。それに、国民の信を問うてない政権が三代続くという事態は、国民を馬鹿にしているとしか言いようがない。そう考えれば、やはり解散は必定ではないか。
上杉 ウーン。例によって福田さんの嫌がらせのせいで締め切りまでに冒頭解散の真偽を確かめることは出来ませんが(苦笑)、少なくとも解散説の一人歩きが大きな問題を孕んでいることは間違いない。
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