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浅野健一さんへの手紙

 一貫して記者クラブ解体を言い続けてきた浅野さんには尊敬の念しかありません。最初にお会いしたのは、私が大学卒業間際、NHKから記者職内定をもらった直後のマスコミ各社内定者談会でしたから、もう30年も前になりますね。


 浅野さんだけが報道被害者の話をし、記者クラブの解体を訴えられていた。当初、わたしはよく意味がわかりませんでした。その後、NHKから鳩山事務所に入り、さらにニューヨークタイムズに移って、ようやく浅野健一さんの言っている意味がわかりました。浅野さんの言っていることは、ジャーナリズムの世界標準です。しかし、日本では「危険思想」なのです。


 内定時の研修で「浅野健一は絶対に使わないように」と言われた私が、まさか30年後、テレビ・新聞全社から「上杉隆だけは絶対に使わないように」と言われる当事者になっているとは夢にもおもっていませんでした。


 夢をもってジャーナリストを目指していたのですが、いまは渇愛のひとつも起きません。この記事は、当時、一緒に健全なジャーナリズムを夢見て働いていた親友カルビン・シムズ特派員(ピュリッツァー受賞記者)との共作です。「日本ではテレビ局や新聞社がこんな汚いことをするのか!」と、私自身に、日本のメディアへの怒りと、改革の意志を植え付けた取材記事です。


https://www.nytimes.com/2000/01/30/world/in-japan-tarnishing-a-star-maker.html?smid=fb-share&fbclid=IwAR2JTO0B-7SZE7tY85HsJ33UIHQ7sPFzw404PBKejrSN4KpwjuyOheLjq50


 ニューヨークタイムズ時代にはお世話になりました。あの頃は改革の夢がありましたね。最後のひと仕事になりました。未来の日本の為にがんばります。


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